2002-01-01から1年間の記事一覧

軍人勅論

衆議院における議員の質問に対する答弁において、大角海軍大臣は次のように答弁している。 「大元帥陛下が軍を統師遊ばされる事は、憲法発布前の明治15年1月4日、軍人に賜った勅論においても明確な事である・・・・・」 明治憲法は欽定憲法で天皇が定め…

昭和天皇の戦争責任

明治憲法にいう「当地権の総覧者」すなわち国家元首であり、旧日本軍の「大元帥」すななわち最高責任者であり、当の存在であった天皇の名において「帝国臣民」が戦争に駆り出され、皇軍によるアジアの全死者は、まさに天皇の「名のもとに」犠牲にされた。国…

統帥権干犯問題

軍を含めた官僚組織は美濃部に恨みがあった。昭和5年の統帥権干犯問題のとき、美濃部の学説が浜口内閣のロンドン海軍条約批准強行の論拠となったことです。さらに昭和9年ごろに「陸軍パンフレット」問題でも強く軍を非難した。また、内務省・司法省も、治安…

天皇機関説

実際問題としてどのような憲法解釈によって国家の中枢は運用されていたか 昭和10年の美濃部達吉博士を「学匪」として攻撃することによって火蓋が切られた天皇機関説問題から多数を擁しながら内閣に閣僚を送っていない政友会では、これを倒閣運動に利用した。…

世間に語り伝えていることは

世間に語り伝えていることは、ほんとうの話はつまらないのであろうか、多くのは皆うその話である。人は、実際以上におおげさに、ことをわざとこしらえていうものであるのに、まして年月が過ぎ、場所も隔たってしまうと、言いたい放題にこしらえて話して、そ…

権威とは

副題「権威とは」前後間もない時期に日本人に対してパール・ザック女史の呼びかけがあります。 「民衆が自由で独立的で自治的である国はいかなる国でも、つねに善なる人々と悪なる人々との間に闘争の行われる国である。もしこの闘争が存在しないならば、それ…

天皇と女王蜂

西欧の自由・平等思想に対置されるものが、日本に実らなかったということです。 つまり、私の言う近代とは理念化されたあるべき近代のことであって、現実の明治以降に作り出された天皇制国家の日本社会では、いまだそこへ到達しえない。それは、まずしく暗い…

明治維新

日本の近代は明治維新より始まったとあるが、それは小説であり、物語でありみな嘘です。大久保らの若者が暴力で「玉」を奪い、徳川を潰し維新をなした。だが、その確固たる動機ならびに国の目標はなにも無かった。これが現実で、いろいろ述べられているが、…

近衛公の自殺

近衛公の自殺が伝えられた翌日の朝日新聞の社説には次のような一節があります。 「降伏終戦以来、戦争中上層部指導の地位にありしもの、一人の進んで男らしく責任を背負って立つものがいない。隣邦清朝の倒れるや一人の義士なしと嘆じられたが、降伏日本の状…

土岐善麿

あなたは勝つと思っていたのですかと老いたる妻の淋しげに言う (土岐善麿の作) http://www.iwanami.co.jp/kagaku/KaKa200103.html

9条

9条はばらばら人間であるぼくたちには、 みちびきの星である。はじめから、現実のものではないのさ。だから、現実でないと非難する必要はないのです。これはどんな場合でも、目を離してはならない 方向を教える星だよ。いいかえれば、見つめるべきものであ…

主権在民

日本憲法の第一条は「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く」とあります。つまり、天皇が日本の象徴であるのは、国民の総意に基づくと解すべきで、正当に選挙された国会における代表者を通…

意思の欠乏した愚痴

自己自身を接する仕方の原理を自己自身の内に持っているものから見れば、愚かで取るに足りぬものである。まさに、意思の欠乏した愚痴のしわざに他ならない

右翼と左翼

裕仁機長 「左翼がないではないか」東條副機長 「右に急旋回するためです」裕仁機長 「このままでは墜落するのではないか」東條副機長 「いや大丈夫です」裕仁機長 「あ・そう・・」

幸徳秋水と龍馬

中江兆民に師事した幸徳秋水が兆民の死一年後に「兆民先生」を書いています。 その中で「先生は以前に坂本(龍馬)君の人物のありのままをのべていうには、豪傑は、おのずから人に崇拝の念をおこさせるものである。自分は、当時少年であったが、彼をみて、な…

文芸春秋

大正末期に治安維持法という恐るべき法律ができた。この法律は、昭和3年になると国家の変革を目的として結社を組織したり、それを支援したり、そのために金や物品を出すことを約束したりしたような者は、死刑その他の重刑に処せられることになっていたのであ…

日本の悲劇の象徴

西園寺公らの重臣たちも、軍部を恐れるあまり、まことに優柔不断で勇気をかき、そのような気の弱い輔弼のワクのなかで、ただ気をもんでいた軍服を着た天皇の姿こそ、日本の悲劇の象徴であったといえるだろう。

2.26事件

東京市民をはじめ全国民は、陸軍将兵によって総理大臣以下が殺害された報道に驚いたが、その後のきびしい報道管制で、事件の真相は何もわからなかった。 3月事件いらいの軍の不祥事たいして国民及び政党人さえ、きびしい目を向けていた。ところが、2.26事件…

自由

普通の人々は他人を黙らせようとは浴しないし、また、すべての人に対して自由を許容せんと浴すものです。すべてのものが自由にモノをいうことを許されるなら、暴力的な人々もまた発言するであろう。しかし普通なる人々の要望が暴力的なる人々の要望より必ず…

戦争責任

政治責任は結果責任ですよ。 民に多大なる犠牲を強いた責任は その時の政策の責任者がとるべきです。 ところが、その政治責任をとろうとしない いや、それ以上なんだかんだと言っては 人間の尊厳も無視して正当化してしまう 不思議な国です。

太平洋戦争の原因

2.26事件であわよくば政権を獲得せんとしたが成功せず次第に軍への不平がたかまってきたのでそのボロかくしに国内の関心を外に向けようと企てた。その大博打が支那事変で、そらに、その上塗りが大東亜戦争である。 こんな不純な動機ではじめられた戦争に勝つ…

天皇は人為的に作られた

中国で「皇」が付くのは中国皇帝だけで、東海の島国が勝手にへんな称号を使っているとなると、国交断絶になりますからね。だから、内緒で皇帝を持っていただけで、暗号のようなものであったのです。「天皇」という言葉は、江戸時代の口語、公家日記、公家随…

人は進歩しなければならない

人は進歩しなければならない。いや、進歩する権利がある。進歩とは、人類が歩んできた過去の事実の積み重ねである。物語に進歩があるわけがない。人は常に進歩し続けてこそ文化的になるのである。過去に価値観を求めてはいけない。けして、過去に立ち戻って…

青い山脈

昭和22年に新聞連載に始まり、単行本となるや当時の大ベストセラーとなった「青い山脈」(石坂洋次郎作)なかにある一文を紹介します。幼稚なラブレターから発展した若い英語の島崎雪子先生と生徒との物語です。雪子は、気分の転換をはかるために、チョーク…

賭博の賭博たる本質

牌を片手に世渡りしている身だからね、 文字は必要が無いのさ。必要なのは勝負における感性だけだよ、確実に利益が保障されていればそれは 投資であって、 賭博とはいえないないからね。賭博は一見どんなに確実そうにみえても、 それが絶対ではなく、自分の…

民主主義国

民主主義そのものなど、どこの世界にもありゃしない。あるのは、歴史的に強く条件づけられた各種の民主主義国家だけである。

国体

「国体」とは、国振り・国柄を意味しているといわれ、ある国の基本的な特徴といった意味です。 なにをもって日本国の「基本的な特徴」と考えるかは、千差万別であるが、この語の用いられる脈絡では、大筋でふたつの概念が存在していたといえよう。ひとつは、…

エノラ・ゲイ

広島に原爆を投下したB29爆撃機の名前です。 国家命令といえ、はからずも多数の生命が奪った「エノラ・ゲイ」の乗務員たちは、その後、自分たちの犯した行為をどう感じているのだろうか。 朝日ジャーナル「原爆を落した男たち」よりアメリカの心理学者ウィリ…

民族主義とは

東條英機の秘書官赤松貞雄の話で、南京に入る道路の上に、斥候などで中国側に捕まり処刑された日本兵の死体が置いてあったそうです。その死体は、手足が切られ、性器も切られて口の中に入れてあるという。それが何メートルかおきに並んでいた。それを見て日…

尾崎行雄

私の六十年以上の経験によれば、日本人の頭では政党はできないと考えている。徒党はできるだろうが、政党はできぬ。 日本では団体を作れば、すぐ徒党となる。 今の日本の教育では、政党など作れるはずがない。言葉の正しくない、また意味のわからぬことを教…