満州事変

 日本は極力隠忍自宣して、満州以外に手出しすべきではなかった。然るに、政府の無力と、軍部の無思慮とによって、北支工作を連鎖として、満州事変がシナ事変となり、日支前面戦争に拡大されてしまった。その原因を尋ねると、日本の政治機構の破壊されたためであり、結局、日本国民の政治力の不足に帰すべきである。盧溝橋の衝突によって点火されたシナ事変は、連命的に、昭和日本を破綻に導いて行ったのです。

日本軍の一部が盧溝橋付近で夜間演習を行った際に、日支軍の衝突が起こった。一旦休戦交渉が成立したが、再び砲火が交えられ、ついに大事になって日支戦争が始まりました。

そもそも北支の如き、国際的に類例のないほどに、複雑にして危険なる地域に、浅慮にして功名心に富む軍人(軍隊)の活動を、野放しにすることほど無謀のことはない。