アメリカ国民は団結して一つになった。

ルーズベルト真珠湾攻撃の直後、アメリカ国民に対して、日本に対する報復を宣言した。このときの演説で、建国以来初めて、アメリカ国民は団結して一つになった。
アメリカはもともと、自己主張の強いヨーロッパ人がやってきてつくった国である。ヨーロッパ人が指摘することだが、アメリカ人はヨーロッパ人よりもさらに自己主張が強い。何事についても意見の食い違いが激しく、自分の主張を曲げない。独立戦争のとき、隣り合って住んでいる一方が独立派、もう一方がイギリスの国王派に分かれて小銃を撃ち合ったという記録がある。メキシコとの戦争、南北戦争第一次世界大戦への参戦、すべての戦争で国民が対立し合った。だが第二次世界大戦への参戦については、アメリカ国民のほとんどが一致して参戦に賛成した。

ちなみに、1939年、太平洋戦争が始まるわずか2年前でも、ガソリンと鉄鋼はアメリカから購入していた。同年、アメリカは3000万バレルの石油を売ったが、これは日本が消費する石油の93パーセントに当たる。日本はガソリンの90パーセントをアメリカから輸入しながら、石油製品の貯蔵に力を入れていた。
日本海軍の艦艇はアメリカから買った石油燃料で動き、航空部隊はアメリカのハイオクタンガソリンで動いていた。1940年、そして41年になっても、アメリカは日本に石油を売りつづけた。