江戸時代は経済面で暗黒時代、変化のない時代だったのか?という問いにどう答えたらいいですか?

江戸時代三百年を通じて、産業経済はたえず発展をつづけています。江戸時代の後半の農地面積は二倍ちかく増え、米の生産高もほぼそれに比例し、人口も倍増しています。江戸後期になれば寺子屋や藩校が急増しはじめ、蘭学、医学、条理学、国学、絵画と多分野にわたって、新しい学問がおこります。よく外圧により、日本の近代化が始まったと考えるのが、普通になっています。しかし、近代化の要因が外圧にあるのなら、なぜ他のアジア諸国は外圧によって近代化しなかったか。なぜ日本のみが短期間に近代化に成功したのであろうかと思えば、明治になるまえに江戸時代に多くの近代的な動きがあらわれていたからだと思う。実際江戸後期には封建的な経済が崩れ、近代的な経済の動きが現れています。教育も江戸後期に急激に飛躍が見られます。また近代的統一国家への思想も全国に普及します。ところで、このように明治維新まえに近代化の萌芽があったから、急激に明治以降に近代化に成功した半面、維新以後も日本特有な封建的体質が根づよく残っていたという両面があったのです。