太平洋戦争時の日本軍の戦況虚偽報道は当時の天皇は事実を知っていたのでしょうか?

開戦時はたしかに日本軍が攻勢だったようですが、負けだしてからも国民には勝ち続けていると報道されていたと聞きます。負けだしてからの戦況について、当時の天皇は事実を知っていたのでしょうか?天皇さえも騙されていたのでしょうか?

敗戦後になって木戸は、学習院大学教授金沢誠らの華族研究会との対談において、東条専制について、つぎのように否定している(金沢城編『華族』P180)
 
陛下は、戦争の状況はよく知っておられたのですか。

木戸

それはよく知っていらした。陛下はツンボ桟敷というのは全然うそです。ミッドウェイの血戦で日本の空母艦が四隻やられたなんてことも、すぐ、われわれのところ(内大臣府)には知らせて来ている。その点陛下をツソボ桟敷にして勝手な作戦をしていたというのは全然うそです。大損害をうけた時でも、ちゃんと申し上げている。だからぼくなんか開戦当初のほんの二、三カ月以外は、全都いやな話をきいている。
すなわち天皇は、軍部から内府への詳細な報告で、数々の敗北を知っていたのである。それを承知で、原爆がおとされるまで、戦争をつづけた。