日本の繁栄

歴史をみれば、いつの時代でも、国や政府による過酷な収奪により苦しめられ、痛めつけられてきた。民人からみれば、国や政府というものは、自分達の生活を常に脅かす存在でしかない。つまり、役人は「おかっねくて」、「さからうとなにをしでかすか、わかんね」
この世で悪魔より悪いもの以外のなによりでもない。悪魔は実際生活を脅かすというが、それは心の恐怖だけですむが、国や政府は本当に生活を脅かしていた。やったことは、ほとんどが民人の犠牲の上に成り立っている。

現在の日本の繁栄も、幾百万の民人の血と涙の上に成り立っている。けして、明治からの国指導者らが作り上げてきたものではない。

司馬氏のかいている事は、おくまで時代小説のひとつだと思う。

日出でてつくり、
日入りで息う。
井を鑿って飲み、
田を耕して食らう。
帝力、我に於いて何かあらんや。