東條大将

東條大将にせよ、木戸公にせよ、同じく民主主義以前的な政事機構のなかで、臣民的な独裁者であり、或は摂政的な存在でもあり得たのであって、一方がそうした古びた社会機構の運営における武断派の代表であったとすれば、他方は同じ社会条件の下においてのみ文治派の代表というべき役割をあずかる以外には彼らのとるべき立場はあり得なかったのでしょう。